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ねずみを二度と寄せ付けないための予防策
プロの駆除業者による徹底的な作業によって、ようやく家の中からねずみの気配が消えた。しかし、それで安心してはいけません。ねずみ駆除は、「駆除して終わり」ではないのです。一度ねずみに入られた家は、彼らにとって「住みやすい家」であるという情報が、フェロモンなどによって残っています。何もしなければ、新たなねずみが、その情報を頼りに侵入してくる可能性が非常に高いのです。本当の戦いは、ねずみが「いなくなった後」の、徹底した予防策にかかっています。第一に、「侵入口の定期的な点検と維持」です。駆除業者が施工してくれた封鎖箇所以外にも、侵入口となり得る隙間がないか、改めて家全体を点検します。特に、季節の変化による建材の伸縮や、小さな地震などで、建物には新たな隙間が生まれることがあります。半年に一度は、家の外周や、水回りの配管などをチェックする習慣をつけましょう。第二に、最も基本的な、そして最も重要なのが「餌を与えない」ことです。これは、ねずみに対する「兵糧攻め」であり、彼らを寄せ付けない最大のバリアとなります。食品は必ず蓋の閉まる密閉容器や冷蔵庫に保管します。ペットフードの出しっぱなしも厳禁です。生ゴミは蓋付きのゴミ箱に入れ、こまめに処分します。キッチンのシンクに食べ残しの皿を放置しない、床に落ちた食べかすはすぐに掃除する、といった、日々の地道な清掃が、何よりも重要です。第三に、「巣材を与えない、隠れ家をなくす」ことです。不要な段ボールや、古い新聞紙、布切れなどは、こまめに処分します。これらは、ねずみにとって格好の巣の材料となります。押し入れや物置の中を整理整頓し、風通しを良くすることで、ねずみが隠れにくい環境を作ります。物で溢れかえった状態は、ねずみに最高の巣作り環境を提供してしまいます。最後に、「忌避剤の活用」です。ねずみは、ハッカやミントといった、強いハーブの香りを嫌います。これらのアロマオイルを染み込ませたコットンを、ねずみが出没していた場所や、侵入口となりそうな場所に置いておくと、忌-避効果が期待できます。市販のねずみ用忌避スプレーを、定期的に散布するのも良いでしょう。これらの予防策を、家族全員で意識し、継続的に実践していくこと。それこそが、二度とあの悪夢を繰り返さないための、最も確実な道筋なのです。
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賃貸物件でねずみ発生!駆除費用は誰の負担?
アパートやマンション、あるいは一戸建ての借家といった賃貸物件で、もしねずみが発生してしまったら。その駆除費用は、入居者である自分と、大家さんのどちらが負担するべきなのでしょうか。これは、法律的な観点と、賃貸借契約の内容によって判断される、少しデリケートな問題です。まず、法律的な観点から言うと、民法では、賃貸人(大家さん)は、賃借人(入居者)がその物件を問題なく使用できるように、必要な修繕を行う義務を負うと定められています(修繕義務)。ねずみの発生は、建物の衛生状態や安全性に関わる重大な問題であり、入居者が快適に、そして安全に住むことを妨げるものです。そのため、原則として、ねずみの駆-除費用は、建物の維持管理責任を負う大家さん側が負担すべきもの、と解釈されるのが一般的です。特に、建物の構造的な欠陥、例えば、壁のひび割れや、古い配管の隙間などが原因でねずみが侵入した場合は、その責任は明確に大家さん側にあります。ただし、この原則には例外があります。それは、ねずみの発生原因が、明らかに入居者の「善管注意義務違反」によるものである場合です。善管注意義務とは、入居者は借りている物件を、善良な管理者として注意を払って使用・管理しなければならない、という義務のことです。例えば、入居者が部屋にゴミを溜め込み、不衛生な状態にしたことが原因でねずみを呼び寄せてしまった場合や、窓ガラスが割れているのを長期間放置し、そこからねずみが侵入した場合などです。このようなケースでは、入居者にも責任の一端があるとして、駆除費用の一部または全部を負担するよう求められる可能性があります。いずれにしても、賃貸物件でねずみの兆候を発見したら、まず最初に行うべきことは、自分で業者を手配するのではなく、「すぐに大家さんや管理会社に報告する」ことです。状況を正確に伝え、誰が、どのように対処するのかを相談し、その指示に従うのが最も確実で、後のトラブルを避けるための最善の方法です。