賃貸物件にお住まいで、認知症の高齢者の徘徊防止のために玄関鍵の追加設置を検討されている場合、大家さんや管理会社との交渉は避けて通れません。賃貸物件のドアは、構造物の一部であり、勝手に鍵を取り付けたり、加工したりすることは契約違反となります。しかし、徘徊防止という生命に関わる安全対策であることを理解してもらい、設置を許可してもらうための交渉術があります。まず、最も重要なのは、「徘徊防止が命に関わる安全対策である」という点を明確に伝えることです。単なる防犯対策ではなく、ご本人の生命を守るための切実な必要性があることを、感情的にならず、具体的に説明しましょう。例えば、徘徊による事故のニュースや統計データなどを提示することも有効です。ご本人の認知症の診断書や、医師からの意見書などがあれば、さらに説得力が増します。次に、「原状回復義務」に配慮した提案を行うことです。大家さんや管理会社が最も懸念するのは、退去時に元の状態に戻せるか、あるいは建物に傷が付かないかという点です。そのため、ドアに穴を開ける必要のない、比較的簡単な取り付けで済む補助錠や、サムターンカバーなどの設置を提案しましょう。例えば、ドアの上枠に取り付けるタイプのチェーンロックや、両面テープで固定するドアセンサーなどは、原状回復が容易なため、許可を得やすい可能性があります。また、設置を許可してもらう前提として、退去時には必ず取り外し、元の状態に戻すことを約束しましょう。さらに、「費用負担」についても明確な提案を行います。原則として、追加で設置する鍵の費用は入居者負担となることが多いですが、場合によっては大家さんや管理会社が一部負担してくれる可能性もあります。まずは自己負担で設置する意向を伝え、交渉の余地を探ってみましょう。例えば、賃料の値上げ交渉時に、徘徊防止対策費用を考慮してもらうといった交渉も考えられます。また、設置を依頼する業者についても、事前に大家さんや管理会社に相談し、承認を得ておくことが重要です。
賃貸物件での徘徊防止鍵の設置!大家や管理会社との交渉術